ハーブと暮らしnote
HMCフィトテラピー通信 〜目覚めの春・花粉症とアレルギーケア〜
Date:2025.2.21
Category:ハーブレッスン
Writer:佐藤
HMCフィトテラピー通信では、こころとからだにまつわるテーマを毎月設け、ハーブや精油を用いた日々のケアや過ごし方についてお伝えしていきます。
暮らしの中にフィトテラピーを取り入れて、植物のある暮らしをより多くの方に愛しんでいただけるようご提案していきます。
********
2月のテーマは「目覚めの春・花粉症とアレルギーケア」について。
2月は年間を通しても気温が低くとても寒い時季ですが、上旬の立春を過ぎた頃から太陽のエネルギーは心なしか強くなった
暦の上では春。
身体は春を迎える準備をするのに遅くありません。
春を告げる福寿草の明るい黄色が地面についたブローチのよう!
そんな冬眠から目覚めるようなワクワクした気分の中、気になるの
新年明けて早々に花粉飛散情報のニュースがまさに飛び交い、花粉症のアレルギーをお持ちの方は気が重いシーズンの到来です。
最近では有効な舌下治療や薬が開発されて随分楽になった方もいら
今月は冬眠から目覚めた春の身体と花粉症(アレルギー)について
ウイルスや細菌などの病気の原因となる異物が体内に入ってくると
抗体は免疫グロブリン(Ig)とよばれるたんぱく質で5種類あり
花粉症に関しては、IgEは花粉に触れると産生されて蓄積し、皮膚や粘膜に多く存在する肥満細胞(マスト細胞)と結合し、一定の量になった時に再び抗原が体内に侵入すると化学伝達物質で
ヒスタミンは鼻水やくしゃみや涙などの症状で異物を排除しようと
様々なアプローチ法がありますが、ここでは上記の5種類の免疫グ
IgAは全身の粘膜で無毒化するように作用し、外からの様々な異物をガードする働きがあります。
粘膜は目や鼻、口、喉や膣など外の世界と身体の内側の境目を守っ
また腸管などでも働いています。
粘膜はウイルスや病原体、抗体やアレルゲンとなる物質(花粉など
そのため粘膜がしっかり潤っていることで外敵の侵入を阻止するこ
では、外敵から身体を守る第一関門である粘膜で働くIgAを増や
まずは乾燥を防ぐこと。
適度な身体の湿度を保持することで粘膜の乾燥を防ぎます。
特に鼻には鼻毛や粘膜が外敵の侵入を阻止してくれるので、適度な
口呼吸ではなく鼻呼吸を意識することもポイントです。
次に腸内環境を整えること。
最近の研究で分かってきたことは腸が免疫の最大器官であり主役と
腸管の粘膜にもIgAは多く存在します。
そのため腸内細菌の善玉菌の餌となる食物繊維や発酵食品、
ビフィズス菌などをしっかり摂り腸内環境を整えておきたいですね
また腸脳相関という言葉がある通りストレスを受けると腸にも影響
・日々の食生活を見直す
・なるべく規則正しい生活を心掛ける
・適度な運動を取り入れる
などの生活習慣を見直すことはアレルゲンなどの異物の侵入を防ぐ
<腸内環境改善におすすめのハーブティー>
■Pure & Power
アレルギーといえばコレ!のネトルも入っているブレンド。
腸内環境を整えるダンデライオンもブレンドされています。
ペパーミントの清涼感が花粉症のうっとおしい症状を和らげてくれ
■After a meal
消化を促すハーブがたくさんブレンドされています。
食べ過ぎたときはもちろん、
おなかの冷えが気になるときやガスっぽい時にもおすすめです。
■マルベリーリーフ
血糖値の上昇を抑制する成分を含むマルベリーリーフですが
食物繊維も多く含まれています。
シングルハーブでもおいしくお飲みいただけます。
東洋医学の知恵からもアレルギー(花粉症)についてみていきまし
五臓六腑がバランスよく働いていることが大切ですが、ここでは「肝」「肺」「脾」にスポットを当てていきます。
1.春との関係
季節にはそれぞれの属性である「五気」(最も顕著にみられる季節
を当てはめますが、春は「風」が強くなるのが特性です。
その「風」が身体に適応以上の範囲を超えて悪影響を与えるとそれ
「風邪」(ふうじゃ)となります。
風邪(ふうじゃ)は軽くて舞い上がる特性があるため上半身の症状
目の充血や鼻づまり、喉の痛みとして現れます。
冬に冷えの養生を怠っていると、余分な冷えた水分が上半身にのぼ
冬はしっかり温めて春の花粉シーズンに備えたいですね。
<風邪におすすめのブレンドティー>
■Relax & Warm
体をあたため、免疫力アップをアップします。
■ずるずる・たらーりGood-bye〜Allergy care〜
鼻や喉に風邪の初期症状を感じたときにおすすめのブレンドです。
また、春に関連する臓「肝」は自律神経とも関連の深い場所。
イライラして気が滞ってくると熱が発生し、目や鼻の炎症、結膜炎
ストレスを溜めないことが第一。
グレープフルーツなどの柑橘系の香りで気を巡らせ自律神経のバラ
■グレープフルーツ(精油)
2.「衛気」について
五臓の一つ「肺」の働きの一つである宣発作用によって全身に散布
これがうまく張れないと防衛力が落ちてアレルゲンに反応しやすい
衛気は「脾」で作られます。
食べた物で作られるため、冷たいものや脂っこい物、甘い物やアル
食べ過ぎや早食い、ジャンクフードの摂取が続く食生活などによっ
肺は鼻にも関連しているので、肺が正常であれば程よく潤った鼻と
しかし冷えが強いと鼻水がだらだらと沢山出て、熱を持ちすぎると乾燥し
何事も過剰を避けてバランスよく過ごすことが養生の第一歩です。
アレルギー(花粉症)ケアに関係の深い臓腑「肝」や「肺」につい
HMCのオンライン講座「陰陽五行フィトテラピー講座」で詳しく
では、フィトテラピーでは温活と胃腸をどのようにサポートできるでしょうか。
「食べ物」と「精油」と「ハーブティー」の観点からおすすめします。
<食べ物>
レンコンのタンニンにはアレルギー症状を引き起こす抗体IgEの値を抑え、粘膜に直接働きかけると言われています。レンコンは肺を潤してくれる食材。旬である秋にしっかり食べて、次の春に備えておくのも養生の一つです。
またクコの実と菊花のお茶は、菊花で余分な熱を冷まし目の乾燥や充血、痒みに優しくアプローチしてくれます。クコの実で目の表面をしっかり潤して、花粉を寄せ付けない身体を作りましょう。
<精油>
アレルギーケアのおすすめの精油は、ユーカリグロブルスです。
1.8シネオールという成分が多くを占め、強めの清涼感のある香りが特徴です。
呼吸器系の症状、鼻水や痰などの炎症のあるカタル症状の緩和に役立ちます。
<ハーブティー>
ハーブティーの飲用を習慣づけることもアレルギーケアの一助となります。
■ネトル
緑茶のような味が飲みやすい、アレルギーと言えば!のハーブ。
クロロフィルやミネラルが豊富に含まれており、血液に栄養を与えます。
シングルでも充分美味しいので一日一杯の緑のお茶の習慣づけにも。
■エビスグサ(ハブ茶)
清熱明目といって、肝の熱を冷ましながら目の赤みや腫れ、涙が多い時などに役立つハーブです。
また、乾燥による便秘にも。アレルギー予防に大腸の環境は整えておきたいですね。
花粉症とアレルギーケアに役立つブレンドもご紹介!
■【2月限定ブレンドティー】clear Nettle
毎年花粉の時季に大人気の2月のマンスリーブレンド。
ネトルがたっぷり。ネトルと相性の良いペパーミントも鼻や目がぐずぐずする時に清涼感を与えてくれます。また目のためのハーブと言われるアイブライトも入っていますので、花粉症による目の痒みや粘膜の炎症に役立ちます。
■しょぼしょぼ・うるうるGood-bye〜Eye care〜
ハイビスカスの程よい酸味がすっきり。目の諸症状に役立つアイブライトもブレンドされています。
花粉で目の不快感に悩まれている方にぴったりのブレンドハーブティーです。
アレルギーの症状はアレルゲンの蓄積によって引き起こされます。
まだ花粉症などのアレルギーの症状が出ていない方も、すでに症状が出ている方も
今後できる限り原因となるアレルゲンを避けるようにしましょう。
家に入る前のドアの外で衣類に付着した花粉を振り落とすこと
家に帰ったら手洗いうがい
目を洗う
出来るようなら鼻うがいをすることも効果的です。
空気清浄機を稼働させることも効果的です。
コンクリートは、土のように花粉が吸着されることがなく舞い上がっています。
乾燥した日や風が強い日などは特に気を付けたいですね。
