ハーブと暮らしnote
HMCフィトテラピー通信 〜エイジング〜
Date:2024.12.25
Category:ハーブレッスン
Writer:佐藤
HMCフィトテラピー通信では、こころとからだにまつわるテーマを毎月設け、ハーブや精油を用いた日々のケアや過ごし方についてお伝えしていきます。
暮らしの中にフィトテラピーを取り入れて、植物のある暮らしをより多くの方に愛しんでいただけるようご提案していきます。
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今月のテーマは「エイジングケアとフィトテラピー」
同年代でも老けて見える人と若く見える人の違いはなんだろう?
加齢と老化の違いってなんだろう?ということを紐解いていきます
街を歩けば必ず目にする「アンチエイジング」という単語。
少し前までは女性のための広告やメディアの特集で扱われていた印
最近では老若男女関係なく発信されており、皆さんが気になる単語
アンチエイジングというとまず何を思い浮かべますか?
化粧品売り場でアンチエイジングに特化した商品
エステやサロンの施術
すっかり身近なものになってきた薬剤などの注入によって皺やたる
体調が悪く病院に行ってみたら「加齢が原因ですね」と言われてが
などなど
様々なシチュエーションで目にする単語、
そんな気になる「アンチエイジング」についてのお話です。
まず、何気なく使っている「アンチエイジング」とはどういった意
エイジングとは、一言でいうと「加齢」。
生まれた時から今日まで日々歳を重ねていくことです。
そこにアンチという「反抗、逆らう」という接頭辞がつくので、年齢を重ねることに逆らっている状態の言葉といえます。
なんだか年齢を重ねることにもがいて抗っているイメージですね。
誰しも同じように歳はとります。
加齢に抗うのではなくゆっくり穏やかに重ねていきたいものです。
そこで、ここでは「スローエイジング」という言葉をおすすめした
老化は階段状にガクッガクッとやってくる、というような話を小説
まだ若かったので漠然とした恐怖心が脳裏に焼きついており、今で
急激にガクっと老けないため、緩やかなカーブを描くようなスロー
穏やかに歳を重ねていくには「糖化」と「酸化」への対策がポイン
「糖化」はいわゆる焦げのようなもの。
甘い物や炭水化物の摂りすぎによって過剰分が体内にこびりついて
糖化は血糖値の上昇に比例して起こるので、血糖値を急上昇させな
そのためには低GI値の食品を積極的に摂りましょう。
低GI値の食品は糖質の吸収が穏やかで、血糖値の急激な上昇を抑
食物繊維を含む食品は比較的低GI値のものが多いので、まずは野菜を最初に食べてバランスの良い食事を心掛けることから
また、このことは成人病の予防にも繋がります。
ホリスティックな視点で見ても身体の糖化は避けたいですね。
次に、「酸化」は例えるならサビのようなもの。
ストレスや激しい運動、紫外線やたばこや過度の飲酒などの様々な
ここで大切なのが活性酸素は悪者ではないということ。
その酸化力で細菌などの異物を攻撃してくれているのです。
しかし余分な活性酸素は細胞を傷つけ劣化させる原因の一つとなり
そして年齢を重ねるごとに活性酸素を無毒化する酵素の働きが間に
もともと体内に持っている抗酸化物質も加齢と共に減っていきます
酸化を防ぐには抗酸化作用のある食品を摂取することが有効です。
ビタミンCやビタミンE、ポリフェノールなどを含む食品をバラン
ビタミンCは水溶性なので、生で食べることとこまめに摂ること、ポリフェノールは果物の皮にも豊富に含まれているので食べられそ
一日一握りのナッツ類を食べることも糖化や酸化を予防すると言わ
ハーブティーを飲むことでの糖化と酸化の対策がフィトテラピーに
<抗糖化におすすめハーブティー>
■After a meal
胃腸の調子を整え、食べ過ぎた、飲み過ぎた後に身体の中からすっ
■【国産】マルベリーリーフ
血糖値の急上昇をおさえてくれるハーブです。食前にどうぞ。
<抗酸化におすすめハーブティー>
■Beauty & Cleanse
ビタミンやミネラルがたっぷりの甘酸っぱく美味しいブレンドです
■グリーンルイボス
抗酸化作用をもつフラボノイドは、ルイボスの10倍ともいわれて
シングルでも飲みやすいハーブです。
食事のバランスはもちろんのこと、ここでは「適度な」運動をお勧
過度な運動はストレスが掛かるうえに酸素を多く取り込むことにな
ご自身の体力に合わせた適度な運動が良いでしょう。
適度な運動はストレス解消にもなり、ストレスが原因の酸化も防い
また、最近よく「サルコペニア」という言葉を耳にするようになり
骨格筋量は加齢とともに減少し、高齢になると筋力や身体機能が低
歩幅が狭くなりシャキシャキ歩けない、ペットボトルの蓋が開けら
サルコペニア予防のためにも適度な筋トレを取り入れ、いつまでも
丸まった背中は実年齢よりも老けて見られるもの。
適度に筋肉がついていると背筋が伸び、それだけでも若々しい印象
食が細くなってきたと感じる方は、適度に運動することを習慣づけ
タンパク質を積極的に摂ることも筋力や美しい髪の維持に欠かせま
意識して摂ってみましょう。
東洋医学の観点からもエイジングについてみていきましょう。
五臓六腑の全てのバランスが整っていることが大切ですが、特にエ
「腎」は西洋医学の腎臓のような働きに加え、先天的な生命のエネ
いわゆる生命のバッテリーの充電場所と言ったらいいでしょうか。
私たちは、生まれてから死ぬまで腎精(エネルギー)を日々使いな
親から受け継いだ腎精(先天の精)は日々目減りし、加齢と共に髪
先天の精を補填ながら腎に貯蔵されていくのが後天の精で、それは
腎を補い(補腎)、食養生をし、後天の精をしっかり作られる身体
腎を守るためには、上記の腎と関わりの深い場所を間接的に整える
耳のマッサージや耳を冷やさないこと、髪をしっかり櫛でとくこと
また腎は冷えに弱い臓なので寒さや冷えから身体を守ることもスロ
冷えると老ける、と覚えておくといいですね。
エイジングに関係の深い臓腑「腎」についての詳細は、HMCのオ
もっと知りたい!という方はぜひこちらもあわせてご覧ください。
フィトテラピーではエイジングをどのようにサポートできるでしょうか。
「食べ物」と「香り」と「ハーブティー」の観点からおすすめしていきます。
<食べ物>
黒い食材を取り入れる。
「腎」を補うには黒い食べ物を積極的に取り入れましょう。
黒豆や黒ゴマ、黒きくらげ、黒糖、ワカメや昆布などの海藻類も補腎する食材です。
また、後天の精を補うために消化器系を元気にする食材もおすすめです。
米類や穀類、山芋などのイモ類、南瓜など。
<精油>
スローエイジングへのおすすめの精油は、フランキンセンスです。
心を鎮静させ瞑想などに使用されますが、乾燥地帯で成長するフランキンセンスは乾いた場所で生き抜くだけの成分があり、それは私たちの肌にも作用します。
乾き傷ついた肌への再生力を促し、しわやたるみ、老化肌の予防に効果を発揮してくれます。
■フランキンセンス<精油>
<ハーブティー>
ハーブティーの飲用を習慣づけることもスローエイジングの一助となります。
■ローズマリー
和名は「万年郎」。永遠の少年という意味を持つことからも分かるように、若返りのハーブと呼ばれることもあります。
ロスマリン酸という抗酸化成分を持ち、血液循環を促進し刺激しすることで記憶力や集中力の向上にも役立ちます。
高血圧の方や妊娠中の方は使用をお控えください。
■ローズヒップ
バラの花(一般的にはドッグローズ)が咲いた後にできる実(偽果)です。
ビタミンCの含有量はレモンの20〜40倍とも。
その他にも有機酸やビタミンA、B群、Eも豊富なので肌を美しく保ち、風邪の予防などにも有効です。
ビタミンCは水溶性のため身体から出ていきやすいので、こまめな摂取がおすすめです。
ハーブマイスターセンターのブレンドハーブティーにもこれらのハーブが入った、スローエイジングに役立つものがたくさんあります。
■カサカサ・カピカピGood-bye〜Skin care〜
身体の中から潤してくれるブレンドです。
乾燥が気になる時だけでなく、華やかな気分になりたい時にもおすすめです。
■元気
ハイビスカスの赤で気分をあげて、シナモンが身体を温めてくれます。
その名の通りなんだか元気になるブレンドです。
スローエイジングは日々の養生の積み重ね。
ハーブティーを毎日の習慣にして身体のなかからの若々しさを目指してみてはいかがでしょう。
【ハーブティーで体質改善3STEPS】
青年期までは、少しの不摂生もその若さでリカバリーできていました。
しかし、その年齢域を過ぎるとその人の生き様や普段の習慣や食生活で同年代の人たちと如実に差が出てしまうもの。
同年代でも老けて見える人と若く見える人の違いはなんだろう?
加齢と老化の違いってなんだろう?
ということを紐解きました。
健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間)と平均寿命の差は約10年と言われています。
この差を縮小するためにも日々の養生は欠かせません。
一気に何か始めようとするとストレスになるかもしれません。
まずは背筋を伸ばすことから始めてみましょう!