ハーブと暮らしnote
芳香蒸留水(ハーバルウォーター)のおすすめ活用法
Date:2023.8.7
Category:商品のこと
Writer:HMC公認講座インストラクター/植物療法士 佐藤美和
「芳香蒸留水とは」
はじめに、「芳香蒸留水(ハーバルウォーター)」について触れておきたいと思います。
芳香蒸留水とは、植物を水蒸気蒸留しそれによって得られる芳香成分を含む蒸留水のことです。
ハーバルウォーターやハイドロゾル、フローラルウォーター、ハーブウォーターと様々な名称がありますが、ここでは芳香蒸留水とします。
芳香蒸留水の歴史は、紀元前まで大きく遡ると言われています。
本格的な蒸留が行われるようになってからは、主にローズウォーターが医師による治療などに使われましたが、19世紀頃にアロマセラピーの台頭が目覚ましくなると、ハーバルウォーターは精油を作る際にできる副産物として捨てられることもありました。
まだまだ成分など研究されていないことの方が多いのが現実ですが、最近では芳香蒸留水にしか含まれていない有効成分があること、水溶性で禁忌事項がほとんどなく年齢問わず安心して使えること、精油と同じ成分もわずかに含まれていることなどの研究が進んでおり、今後さらに注目される植物療法の一つといえるでしょう。
紀元前からスキンケアなどに使われてきた芳香蒸留水が、現代においてまた注目されるのはロマンを感じますね。
植物オイルなどで希釈することが必須の精油に比べると、芳香蒸留水はそのままの状態で気軽に使う事ができるのも魅力です。
ほとんどが水分のため劣化しやすいので、遮光した状態で冷暗所に保管すること、開封したら早めに使いきることも覚えておきたい特徴です。
「夏におすすめの芳香蒸留水」
ここからは、私が日頃愛用している芳香蒸留水についてご紹介していきます。
尚、ハーブマイスターセンターの芳香蒸留水は、化粧品としての認証はとっていないため、肌に使う場合は個人の責任のもとでお願い致します。お肌に使用される場合は、パッチテストを行ってくださいね。
〈真正ラベンダーウォーター〉
日焼け後の炎症を抑えるためのクールダウンに使っています。
芳香蒸留水は水溶液で肌に馴染みやすく、更に真正ラベンダーウォーターの成分リナロールの抗炎症作用が熱を持った肌を鎮静させるのに役立ちます。
スプレー瓶に入れて冷蔵庫で冷やしておいて、帰ったらすぐに日焼けした肌にシューっとしています。
〈レモンタイム〉
ミニタオルにレモンタイムの芳香蒸留水をたっぷりと含ませ、冷凍庫で凍らせておき、チャック付きビニール袋に入れて持ち歩いて、汗のふき取りに使っています。
汗でベタベタした肌が、レモン様の香りと抗菌作用でスッキリ。気持ち良くて夏の必須アイテムになっています。
〈ローレル〉
とても豊かな香りのローレル。スパイシーさもあり甘さもあって大好きな芳香蒸留水です。
夏の暑さによる口腔内の環境と乾燥が気になる時に、マウスウォッシュとしてローレルの芳香蒸留水を使っています。少しお薬のような香りもするローレル。抗バクテリア作用で口腔内がすっきりします。
飲み込まないように注意してくださいね。
〈ボリジ&ゼラニウム〉
手作りのスキンクリームの基材に、ボリジ&ゼラニウムの芳香蒸留水を使っています。
クーラーの風を浴び続け乾燥した疲れ切った肌に、日差しを浴びた後のシミが気になる時に、ゼラニウムが役立ちます。
香りが強めに出るハーブなので、フローラルな香りに癒されて夏の疲れも吹き飛びます。
「年中使っている芳香蒸留水」
〈レモンバーベナ〉
満員電車に乗る時や狭い空間にいる時、少しドキドキしてしまいます。
ピキッと自分の中で緊張感が走った時に抗不安作用のあるレモンバーベナの芳香蒸留水をこっそりスプレーして安心感を得ています。
爽やかさと優しさのある香りに癒されます。
〈ローズマリー〉
ローズマリーの芳香蒸留水を使い始めてもう何年になるでしょうか。
主にヘアトニック剤として使っています。加齢により髪質が細くコシがなくなり、地肌にも元気がないのが明らかに分かるなど悩みは尽きず。
ローズマリーの血行促進作用を期待してローズマリーの芳香蒸留水をスプレーしてマッサージしています。
前髪の辺り、少し張りが出てきたと思っていますがどうでしょうか。
余談ですが、ハーブ仲間とたまたま入ったモロッコ料理レストランで出されたデザートのプリン。
見た目は普通のプリンですが、なにやら爽やかな風味を感じシェフに訊ねてみたところ、ローズの芳香蒸留水が入っているとのことでした。
芳香蒸留水が生活に密着していることに感動したのと同時に羨ましくも感じました。
芳香蒸留水の素晴らしさ、日本でも更に知られるといいですね。
皆さんもぜひ気軽に毎日の生活に取り入れてください。
芳香蒸留水は皆さんの生活に役立つだけでなく、幸福感ももたらしてくれることでしょう。
参考文献:
『美容と健康のためのハーブウォーター・ハンドブック』リディア・ボソン著/前原ドミニック翻訳 東京堂出版
『サイエンスの目で見るハーブウォーターの世界』井上重治著 フレグランスジャーナル社
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